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世の中ケセラセラ 何とかなるさ
会社で上司のいじめにあい、自殺経験2回、もうどうでもいいや、やけくそブログです。
1.家族、その2、お父様のお話<
1.家族、その2、お父様のお話

1年が過ぎた時に、お義父さんから話をされたのです。

「しのぶさん、どうじゃ何か不自由はないか。」

「いいえお義父さん、とても良くして頂いて、

私がもっとお手伝いをすればいいのですが、、」

「なあに、都会暮らしのしのぶさんではとてもきつすぎる」

「すみません」

「龍一も寝たきりになってもう1年だ、しのぶさんにも苦労かけるね。

こいつはもう元気になる見込みはない。

若いときこの田舎を出て行って、嫁さんと孫を連れて帰ってくるとばかり思っていた。

俊彦もあの頭では嫁に来るものもいないだろう。跡取りがほしいと思っていたんだが、これで終わりだ。」

「お義父さん本当にすみません。龍一さんと相談して今年にでも子供をと思っていたんでが、、」

「いいんだよ、今では子供がいなかったほうが、しのぶさんの将来がある。」

「えっ、お義父さん、どういうことですか。」

「しのぶさん、気に触ったら許してくれ。龍一も寝たきりで、元気になる見込みはない。

でもしのぶさんはまだ若い。

これからいい人ができて、結婚をすることもできる。龍一のそばにいるよりは、、、」

「そ、そんな、お義父さんは私がいたら、、、お義父さん、私なんでもします。

龍一さんのそばにいさせてください。お願いします。」

「しのぶさん、よく聞いてほしい。しのぶさんに出て行ってほしいんじゃない、

あんたの将来を考えてのこと、よく考えてほしい」

お義父さんの気持ちはよくわかります。

でも今の私は龍一さんのそばに置いてほしいんです。

そんな話があって、1ヶ月がたちました。


2.夫婦慕情、その22、亜希子と呼びたい。

亜希子さんは紹介者に会い、水口の血液型を調べてもらうように頼みました。

紹介者はこの時もその後も、亜希子さんが水口に犯された事を知りません。

ただ、この結婚話しが破談になったことは知っていて、

今更水口の血液型を調べてくれと言う亜希子さんに、

何故?と聞くのは当然の成り行きでした。

亜希子さんは、自分の友人に水口を紹介したいから…

と、言ったそうです。その友人が、血液型の相性を気にする娘だから…

と言ったそうです。

水口の血液型は、私と同じA型でした。

結局、お腹の子は私の子か、水口の子かはわかりませんでした。

初めて妊娠した子を、亜希子さんは産む決心をしてくれました。

そして、3ケ月が過ぎたころ、私と亜希子さんはアパートを借りたのです。

お産は亜希子さんのお母さんが上京してくれましたが、

私との仲を許してくれたわけではなかったのです。

お産の後しばらくは、お母さんが店を手伝ってくれ、

私はお母さんの目を盗んで、アパートに通いました。

お母さんにしてみれば、里治さんのお父さんと夫のご主人が兄弟ですから、

決定的な争いはしたくなかったのでしょう。

でも、帰られる時には私に

「亜希子と子供を守ってやって」と言ってくれた言葉はうれしかった…。

お母さんが帰られてからの七年間、私達は小さなアパートで一緒に暮らしました。

私は菜穂子が生まれてからも、"亜希子さん"か"お母さん"と呼んでいました。

晴れて結婚を許された時…"亜希子"と呼ぶ事を夢見ていました。

一度だけ、"亜希子"と呼んだことがあります…

亡くなる二・三日前のことです。

苦しそうな呼吸のなか、亜希子さんが私を"あなた…"と呼んでくれた時でした…。

病室には菜穂子を入れることの出来ない病状でした。

ご両親も駆け付け、私と三人で亜希子を見送りました。

私が菜穂子を引き取り、育てることにご両親は黙認をしてくれました。


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